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2024-07-22更新

横浜市立大学医学部医学科の入試とは?【横市目指すなら城南医志塾】

城南医志塾がある横浜市の医学部受験生が、「志望校」としてまず一番に挙げることが多い、地元の公立大学・横浜市立大学。本記事では、横浜市立大学医学部の概要と入試情報を詳しく解説し、受験対策に役立つ情報をお届けします。

横浜市立大学の概要

1882年に「横浜商法学校」として設立された横浜市立大学は、国際教養学部・国際商学部・理学部・データサイエンス学部・医学部を有する、首都圏を代表する公立大学です。日本有数の貿易港であり国際商業都市でもある横浜の大学として、開放的で国際性・進取性に富む学風を伝統とし、教育・研究・医療分野をリードして横浜市民の誇りとなる大学を目指すとしています。

「横浜から世界へ羽ばたく人材」を育成する大学の特長は、

  • 広い視野と知識から専門性を切り拓く「教育プログラム」
  • 国際都市横浜で世界に通用する力を身につけるという「地域貢献とグローバル」
  • コンパクトで温かい距離感で行われる「きめ細やかな学生支援」

にあります。

これらの伝統・理念・方針を象徴する指導として、全学年必修科目のPractical Englishがあります。学生の実践的な英語力を引き上げるため、「読む・書く・聞く・話す」の4技能を用いて全て英語で行う授業で、3年次への進級基準としてTOEFL-ITPで500点以上を獲得することが必須要件となっています。


横浜市立大学医学部の概要

横浜市営地下鉄シーサイドライン「市大医学部」駅横浜市立大学の医学部は、医学科と看護学科が設置されており、地域社会や国内外で活躍できる、医学・看護を担う人材育成と、創造的研究により社会の発展と人類の福祉に寄与することを使命としています。

その中でも医学科は、「最新の技術で全人的医療を実践できる人材」「医学・医療分野における指導的医師・研究者」を育成し、医学・医療の幅広い分野で活躍するための基本となる倫理・知識・技術を習得することを目指しています。

医師国家試験の合格率は全国トップレベルを誇り、2024年の第118回試験では97.0%(新卒のみ99.0%)という高い合格率を出しています。これは国公立大学の中では4位となる数字で、群馬大学・防衛医科大学校・名古屋市立大学に次ぐ順位となっています。

横浜市立大学の医学部の講義は金沢八景キャンパス(1年次のみ)・福浦キャンパスで行われます。福浦キャンパスには附属病院も設置されており、実践的な指導を受けることができます。

金沢八景キャンパス(1年次)
〒236-0027 横浜市金沢区瀬戸22-2
京浜急行線・シーサイドライン「金沢八景」駅 徒歩5分

福浦キャンパス
〒236-0004 横浜市金沢区福浦3-9
シーサイドライン 「市大医学部」駅 徒歩1分


横浜市立大学医学部医学科の学費

出典:横浜市立大学:大学概要:学費・奨学金
 
横浜市内
横浜市外
入学手続き時に納入
入学金 141,000円 282,000円
施設設備費(初年度のみ) 150,000円 200,000円
諸会費 学術研究会会費 2,000円
後援会回避 50,000円
進交会(同窓会)入会費 5,000円
自治会入会費 3,000円
自治会会費 18,000円
倶進会会費 30,000円(6年間)
入学後に納入
授業料(毎年納入) 573,000円
その他(任意加入) 「学生教育研究災害傷害保険」保険料 4,800円(6年間)
「学研災(学生教育研究災害傷害保険)付帯学生生活総合保険」保険料 [一人暮らし学生用] 59,310~円(6年間)
[自宅学生用] 51,050~円(6年間)
生活協同組合出資金 30,000円
実験実習費(2年次以降に納入) 35,000円

※「市内」=入学の日(4月1日)の1年以上前から引き続き本人またはその扶養義務者が横浜市内に住民票の住所を有する場合に該当


横浜市立大学医学部医学科:入試の募集定員・出願について

横浜市立大学医学部医学科は、2025年度入試では「一般選抜(定員70)」「特別公募制学校推薦型選抜(定員:県内高校13/県外高校8)」「国際バカロレア特別選抜(定員2)」の計93名を募集定員としています。

一般選抜

「一般選抜(定員70)」の内訳は、

  • 一般枠:58名
  • 地域医療枠:9名
  • 神奈川県指定診療科枠:3名

となっています。

「地域医療枠」「神奈川県指定診療科枠」は、神奈川県の地域医療における医師確保の安定化のために設けられている枠です。いずれも卒業後に神奈川県内の基幹型臨床研修病院が作成するプログラムに基づき2年間の初期臨床研修を行い、その後、神奈川県内の医療機関で7年間診療業務に従事することが必須となります。

特に「神奈川県指定診療科枠」は「神奈川県内の高校出身者 もしくは 神奈川県内に1年以上居住したことがある」受験生のみが出願できる枠です。学部教育に対して神奈川県から修学資金が貸与され、7年間の診療業務において産科・小児科・麻酔科・外科・内科・救急科・脳神経外科・総合診療のいずれかで地域医療を実践すれば、修学資金の返還義務が免除されます。

特別公募制学校推薦型選抜

「特別公募制学校推薦型選抜(定員:県内高校13/県外高校8)」の内訳は、2025年度入試では

  • 県内高校 … 地域医療枠:10名/神奈川県内指定診療科枠:3名
  • 県外高校 … 地域医療枠:6名/神奈川県内指定診療科枠:2名

となっています。

「地域医療枠」「神奈川県内指定診療科枠」に志望順位をつけて出願することになりますが、「神奈川県内指定診療科枠」を第1志望とできるのは「神奈川県内の高校出身者 もしくは 神奈川県内に1年以上居住したことがある」受験生のみです。

いずれも新卒のみの専願で

  • 全体の評定平均値が4.3以上
  • 物理・化学・生物の指定科目のうち2つの科目群を履修
  • 指定の英語資格で基準を上回っている

ことが出願の条件となります。

入試日程
出典:横浜市立大学の入学者選抜:2025(令和7)年度募集の概要
一般選抜
(前期)
特別公募制
学校推薦型選抜
国際バカロレア
特別選抜
医学部募集人員
70名 県内:13名
県外:8名
2名
出願期間
25/1/27(月)~2/5(水) 24/11/1(金)~6(水) 24/10/29(火)~31(木)
試験日
1日目:25/2/25(火)
2日目:25/2/26(水)
1次:書類審査
2次:24/12/7(土)
3次:大学入学共通テスト
1次:書類審査
2次:24/12/7(土)
3次:書類審査
合格発表
25/3/10(月) 1次:24/11/19(火)
2次:24/12/17(火)
3次:25/2/12日(水)
1次:24/11/19(火)
2次:24/12/17(火)
3次:25/1/24(金)
入学手続締切
25/3/15(土)
25/2/19(水)

一般選抜について

難易度

資料により若干異なりますが、偏差値ランキングでは概ね68~70が必要とされています。

2024年度の一般選抜では募集定員70名に対して250名が出願(志願倍率3.57倍)し、最終的に82名が合格・77名が入学しました。

配点は1次試験(大学入学共通テスト)が1,000点・2次試験が1,400点の合計2,400点となっており、1次試験・2次試験の合計得点で合否が決定します。
理系学部ですので当然のことではありますが数学・理科の配点が大きく、また英語も大きな配点を持っていることが特徴です。

原則的に大学入学共通テストで750点以上を獲得した志願者が募集定員の約3倍を超えると第1段階選抜が行われ、合計得点が高い志願者から順に合格となります。2024年度入試の第1段階選抜では772.6点以上が合格となりましたが、平均点は845.9点であり、大学入学共通テストでは86%以上は得点しておきたいところです。

併せて、全体としては1次試験(大学入学共通テスト):2次試験(個別学力検査)が「41.7:58.3≒4:6」で、2次試験を重視する配点となっています。2024年度入試合格者の2次試験平均点は1,026.17点で、1次・2次を合わせた合格者最低点は1793.20点ですので、2次試験でも目安として75%は得点する必要があると言えるでしょう。

大学入学共通テストの指定教科・科目等
出典:横浜市立大学:一般選抜:医学部医学科(前期日程)
教科
科目
教科科目数
国語
『国語』(古文・漢文を含む)[必須]
1
6教科
8科目
地歴公民
『歴史総合、日本史探究』『歴史総合、世界史探究』『地理総合、地理探究』『地理総合/歴史総合/公共』『公共、倫理』『公共、政治・経済』から1科目
1
数学
『数学Ⅰ、数学A』[必須]
2
『数学Ⅱ、数学B、数学C』[必須]
理科
『物理』『化学』『生物』から2科目
2
情報
『情報Ⅰ』[必須]
1
外国語
『英語』(リスニングを含む)[必須]
1
個別学力検査(2次試験)の出願科目等
出典:横浜市立大学:一般選抜:医学部医学科(前期日程)
教科等
試験時間
科目・内容等
数学
120分
『数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学Ⅲ、数学A、数学B、数学C』[必須]
理科
180分
『物理基礎・物理』『化学基礎・化学』『生物基礎・生物』から2科目選択
外国語
90分
『英語コミュニケーションⅠ、英語コミュニケーションⅡ、英語コミュニケーションⅢ、論理・表現Ⅰ、論理・表現Ⅱ、論理・表現Ⅲ』[必須]
小論文
60分
与えられたテーマについて1,000字程度で論述する。論理的思考力、記述力などを評価します。[必須]
面接
医学を志す動機、医学・医療に対する適性、意欲、社会的適応力などを総合的に評価します。[必須]
大学入学共通テスト・個別学力検査の配点

※表は左右にスクロールして確認することができます。

出典:横浜市立大学:一般選抜:医学部医学科(前期日程)
国語
地歴・公民
数学
理科
情報
外国語
小論文
面接
合計点
大学入学共通テスト
200
50
200
[100×2科目]
200
[100×2科目]
50
300
1,000
個別学力検査
(第2次試験)
400
600
[300×2科目]
400
段階評価
段階評価
1,400
合計
200
50
600
800
50
700
段階評価
段階評価
2,400

特別公募制学校推薦型選抜について

難易度

新卒・専願以外の出願資格・条件が「全体の評定平均値が4.3以上」「物理・化学・生物の指定科目のうち2つの科目群を履修」「指定の英語資格で基準を上回っている」であり、まずは出願までにこれらをクリアしていることが最低限必要です。

2024年度の特別公募制学校推薦型選抜では、募集定員21名に対して61名が出願(志願倍率2.90倍)し、最終的に15名が合格・入学しました。

ポイントとしては第3次選考の「大学入学共通テスト」で、特別公募制学校推薦型選抜の受験生であっても、一般選抜第1段階選抜合格者の平均点を上回る得点が必要です。2024年度では1,000点中845.9点以上が必要となっていたため、大学入学共通テストでは最低でも86%程度は得点する必要があります。その中でも英語の配点が1,000点中300点を占めており、換算方法も「リーディング(100点)×2.4 + リスニング(100点)×0.6 = 300点」となっていますので、数学・理科に加えて英語のリーディングもしっかり得点することが合格へのポイントです。

選考方法
出典:横浜市立大学:特別選抜:特別公募制学校推薦型選抜(医学科)
区分
内容等
第1次選考
出願書類審査
出願者数が<県内高校区分>で概ね25名、<県外高校区分>で概ね15名を超えた場合、全体の評定平均値と英語資格点の合計点および出願書類の総合評価により、第1次選考を行います。
第2次選考
面接審査
MMIの手法を取り入れた面接審査により、多面的に資質を評価します。
※MMI(Multiple Mini Interview):受験者が評価項目別の面接室を巡り、各々独立した短めの面接を複数回行って多面的に評価する面接手法。
第3次選考
大学入学共通テスト
面接審査の成績および大学入学共通テストの成績の合計点により最終合格者を決定します。ただし、大学入学共通テストの成績が一般選抜前期日程第1段階選抜合格者の平均点よりも低い者は、合計点の獣医に関わらず不合格とします。
大学入学共通テストの指定教科・科目等
出典:横浜市立大学:特別選抜:特別公募制学校推薦型選抜(医学科)
教科
科目
教科科目数
国語
『国語』(古文・漢文を含む)[必須]
1
6教科
8科目
地歴公民
『歴史総合、日本史探究』『歴史総合、世界史探究』『地理総合、地理探究』『地理総合/歴史総合/公共』『公共、倫理』『公共、政治・経済』から1科目
1
数学
『数学Ⅰ、数学A』[必須]
2
『数学Ⅱ、数学B、数学C』[必須]
理科
『物理』『化学』『生物』から2科目
2
情報
『情報Ⅰ』[必須]
1
外国語
『英語』(リスニングを含む)[必須]
1
大学入学共通テストの配点
出典:横浜市立大学:特別選抜:特別公募制学校推薦型選抜(医学科)
国語
地歴・公民
数学
理科
情報
外国語
合計点
大学入学共通テスト
200
50
200
[100×2科目]
200
[100×2科目]
50
300
1,000

横浜市立大学医学部医学科への合格を目指すなら?

横浜市立大学医学部医学科に合格するためには、入試全体の傾向を分析して、それに基づく対策を行うこと――つまり「敵を知る」ことが大切なのは言うまでもありません。高い志を持つ医療人材の育成を目指す名門校である横浜市立大学医学部医学科の入試では、大学入学共通テストと個別試験の両方で、特に数学・理科・英語の高い学力が求められます。また小論文や面接を通じて医療人としての適性も評価されます。

しかし忘れがちなのが「己を知る」こと――つまり、自分自身の現状をしっかり把握すること、つまり自己分析を行うことです。
「自分の学力は合格ラインに対してどのくらいの位置にあるのか」「その位置から合格ラインをクリアするためには、自分のどこをどのくらい伸ばさなくてはいけないのか」「『医師』『医学部で学ぶこと』に対する自分の姿勢や考え方で足りない点は無いか」といった分析は、プロの指導者でしか行うことはできません。

城南医志塾では、医学部入試に精通し、多くの合格実績を生み出してきた予備校プロ講師による個別指導(高卒部コースは集団授業も実施)と、経験豊富な塾長現役医大生トレーナーによる徹底的なサポート、そして「入学するまで」だけでなく「入学してから」も見据えた現役医師が監修する二次試験対策「医志教育により、横浜市立大学医学部医学科をはじめとした多くの大学医学部への合格を実現させています。
特に横浜市立大学医学部の特別公募制学校推薦型選抜では、単なる「医師の志望理由」だけではなく、自身の適性・これまでの活動、将来的に地域や医療界へ自分がどのように貢献できるかといった書類選考の内容が重要視されます。目を引くような飛び抜けた経歴は必要ありませんが、今日の医学部入試で求められている人物像を理解し、受験生自身がそれにふさわしいということを表現する必要があります。城南医志塾の医志教育では、これらのポイントを踏まえ、深みを持った志望理由・姿勢を形作ることができる指導を年間通して実施しています。

医師になりたいという志があっても、「本当に自分が医学部を目指していいのか」と気持ちが揺らいでいる人もいるかもしれません。しかし、過去の合格者も皆、悩み苦しみ、でも自分の目標を諦めず、医師になる入口にたどり着いてきました。
ぜひ、城南医志塾と共に、自身の内なる医師としての適性について考え、引き出し、育てていきましょう。
城南医志塾について詳しく紹介したパンフレットをご希望の方は、ぜひお気軽にご請求ください。

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【城南医志塾】横浜市立大学医学部医学科 合格者の声

常に自分の状況に合った最適な指導によって国公立大学医学部に合格できました~横浜市立大学医学部医学科 林華子さん

※こちらは合格直後にお聞きしたコメントです

自分の得意・不得意を担当の先生が把握してくれており、レベルに見合った課題を提示してくれたので、とても勉強しやすかったです。また授業内で知識や公式の抜け落ちを確認してくれたり、苦手な部分を重点的に指導してくださったことで網羅的な学習ができました。医学部特有の面接試験対策をとても丁寧にしていただいたことで、本番でも緊張することなく話すことができました。また、頻繁に勉強の計画や進度などを相談できたため、目的を見失うことなく勉強ができました。夏の合宿も、一番中だるみしやすい時期に集中して勉強することができたので、とてもよかったです。

現在の林さんのインタビューはこちら!

関連項目